納得のいく不動産売却のための知識 《第2回:不動産会社の賢い選び方》

どの不動産会社に依頼するか?

前回は不動産会社に依頼する前の情報収集の大切さについて書きました。
今回は次のステップということで、不動産会社の賢い選び方について、ノウハウをご紹介します。
不動産会社と言ってもいっぱいあり過ぎて、正直何を基準に選んだらいいか迷ってしまう方がほとんどだと思います。
どこの不動産会社に依頼したらいいか悩んでいる方は、まずは大手不動産会社に相談してみましょう。
大手不動産=納得のいく価格で売却してくれるとは限りません。
しかし、大手不動産会社は中小規模の不動産会社と比較すると従業員の教育に力を入れていたり、大手ならではの幅広い情報網を確立しているのは事実です。
また、それぞれの会社独自の付帯サービスなどを無料で提供していたりします。
何より高額な不動産の扱いを依頼する上で不動産会社の社会的信用力というのは大事なことです。

不動産会社によって得意分野がある?

では、大手不動産会社ならどこに依頼しても良いというわけではありません。

実は不動産会社によって得意分野があるってご存知でしたか?

例えば財閥系列やお笑いタレントをCMに起用している不動産会社は一戸建やマンション、土地などの実需不動産(購入者が住む目的で購入する不動産)の仲介は比較的得意な傾向があります。

一方、銀行を親会社に持つ金融系の不動産会社は投資用不動産の仲介を得意とする傾向があります。
このように不動産会社によって得意とする分野に違いがあるのは何故でしょうか?

それはターゲットにしている顧客層の違いによるものなのです。

実需不動産を得意とする不動産会社は、実需目的の不動産購入希望者、売却希望者をターゲットに色々な営業戦略を展開しています。

一方、金融系の不動産会社は親会社である銀行の顧客、特に富裕層客を銀行の担当者から紹介され、資産運用の一環として、投資用不動産を多く売買仲介する傾向があります。
一つ例を挙げると、この違いはそれぞれ不動産会社の店舗構えにも表れてます。

機会があれば、駅前などに行く際は不動産会社の店舗をよく観察してみてください。
実需不動産の売買依頼をしてくるお客さんをターゲットにしている不動産会社は店舗を1階路面店に構え視認性が確保できるようにしています。

一般のお客さんも飛び込みで入店しやすい雰囲気になっていますよね。

一方、投資用不動産の売買依頼をしてくるお客さんをターゲットにしている金融系の不動産会社は、1階より上階のいわゆる空中店舗に位置しており、一般のお客さんによる飛び込みでの入店を想定していない店舗構えになっています。

結局、担当営業マンの能力次第?

ここまで大手不動産会社に依頼するメリット、それぞれの不動産会社の得意とする分野について説明してきました。

しかし、納得のいく不動産売却を実現する上で最も大事なことは、不動産会社の選別以上に担当になった営業マンの能力の優劣によって大きく左右されてしまいます。

それでは、優秀な営業マンに担当になってもらうにはどうすればよいのか?営業マンの能力を見極める方法はあるのか?

それは次回の不動産会社と締結する媒介契約についてのノウハウでご紹介します。

ご期待ください。