2024年も3月に入り、少しずつですが寒さも和らいできてるように感じます。今年の3月11日で東日本大地震発生からちょうど13年となりました。
2024年元旦の能登半島地震や、2022年の福島県沖の地震はみなさんの記憶に新しいと思いますが、日本で生活をする上で地震は避けられない災害です。
将来、南海トラフ地震をはじめ日本では大きな地震が起きると予測されていますが、マイホームの防災に対する備えはされているでしょうか?
今回のコラムでは、無料で簡単に調べることができるマイホームの防災情報について取り上げたいと思います。
土地の履歴から液状化のリスクを知ろう!
マイホームの地震対策として、建物の耐震補強や地震保険の加入などが挙げられます。また、新たに自宅を建てる場合は、土地の地盤を調査して、その土地の強度を測定したりします。どれも地震対策としては有効な手段なのですが、全てにおいて多かれ少なかれ費用がかかってしまうのがネックだと思います。
実際に自宅の耐震補強や地盤調査などを行えば、それ相応の時間と費用を要してしまうため、軽い気持ちで行うことはできないと思います。
そこで筆者が提案したいのが、そのエリアの土地の履歴から液状化のリスクを調べることです。
みなさんはマイホームの建っている土地の履歴を気にしたことはあるでしょうか?
そもそもマイホームが建っている土地は地震に対して大丈夫なエリアなのか?
無料で簡単に調べられる方法を紹介したいと思います。それは、建物における建物の液状化対策ポータルサイトという東京都が運営する無料のサイトです。
一般的にあまり認知されていないので、初めて知ったという方が多いかもしれません。
ここでは一例として、実際に筆者が東京都港区芝浦一丁目エリアについて、土地の履歴と液状化のリスクを調べてみましたので、一緒に見てみましょう。
まずは、土地の履歴から調べてみましょう。下記は現在の芝浦一丁目近隣の地図です。
次に、昔はどのようなエリアだったのか調べてみましょう。このサイトでは明治初期までに遡って土地の履歴を調べることができます。
ご覧の通り、このエリアは明治初期に土地は存在しておらず、海でした。この地図から芝浦一丁目近隣はいわゆる埋立地だということが分かるかと思います。
続いて、液状化の予測図を見てみましょう。
やはり埋立地ということもあり、芝浦一丁目近隣は黄色、赤色で染まっているエリアが多く、液状化のリスクは高いという事実を知ることができました。防災情報を得る上で、東京都が無料で公開しているこのような便利なツールを使わない手はありません。
実際に筆者も利用してみて、簡単に調べることができましたので土地の履歴や液状化のリスクが気になる方は利用してみてはいかがでしょうか。
ハザードマップで津波のリスクを知ろう!
地震時の災害リスクとして、地震発生後の津波が挙げられます。特に東京を含めた関東沿岸部に津波がきた場合には甚大な被害が発生すると予測されています。
ここではハザードマップを使った津波時のリスクについて知る方法を紹介したいと思います。こちらも港区芝浦一丁目近隣を例に見てみましょう。
ちなみにこのハザードマップは、それぞれの区役所のホームページに掲載されています。
もちろん無料で公開されています。
ハザードマップの内容は区役所ごとに若干の違いはあるものの、基本的に津波時の浸水の深さがプロットされています。港区のハザードマップは、津波発生時の「防潮施設健全パターン」と「防潮施設すべて損傷パターン」の2つのパターンを想定して紹介されていました。
ちなみにこのハザードマップはマグニチュード8.2の関東地震を想定しているようです。
さっそく芝浦一丁目近隣の被害想定を見てみましょう。防潮施設健全パターンのマップを見てみると、特に目立つような被害は想定されていないようです。よく見ると芝浦エリア周辺は東京湾に沿って防波堤が連なっているのがわかるかと思います(マップ上では紫色の線)。
しかし、もう一方の防潮施設すべて損傷パターンのマップでは、やはり浸水のリスクが高いエリアであることがわかるかと思います。湾岸エリアなので仕方がないと言えばそうなのですが。
また、このハザードマップには津波時の浸水とは別に津波避難ビルも掲載されています。津波の警報が出た際の避難場所として、自宅から1番近いところはどこの施設なのか事前に調べておくことで、実際に津波が発生した時に慌てることなく行動ができるかと思います。
次に、地震に備えて手軽にできる対策を紹介します。
いつ地震が来ても困らないように、今すぐできる2つの対策
1、地震の停電に備えてポータブル電源を用意しよう
地震などの災害が発生すると、電線の損傷やインフラのトラブルにより停電が起こる可能性が高いです。
このような場合、ポータブル電源があれば、非常用電源として必要な電力を確保できます。ポータブル電源は、USBポート、ACコンセント、DCポートなど複数の出力があり、スマートフォンやタブレットだけでなく、ノートパソコン、小型冷蔵庫、扇風機など多様なデバイスに電力を供給できます。災害時のニーズに応じて、柔軟に使用できる点が魅力です。
特に次の5つの場面で役立ちます:
- スマートフォンの充電
- 照明の確保
- 冷蔵庫を稼働して食材を守る
- 扇風機や電気毛布を使えて体温管理
- 電子レンジや電気ケトルなどの調理家電を使える
また、ポータブル電源はその名の通り、持ち運びが簡単にできるように設計されています。避難所に移動する際や、屋外での生活が必要な状況でも、容易に持ち運びができるため、非常に便利です。
さらに、長期間の停電に備えて、ポータブル電源はソーラーパネルの充電も対応できるので、電力インフラが復旧しなくても、太陽光さえあれば、継続的に電源を補充できるので、災害後の数日間やそれ以上の期間にわたって電力を確保できます。
Jackery(ジャクリ)は、「グリーンエネルギーをあらゆる⼈に、あらゆる場所で提供する」というビジョンのもと、防災や車中泊、キャンプ、日常節電で役立つ安全で信頼性の高いポータブル電源とソーラーパネル製品をお届けしております。最大24kWhの超大容量モデルから965gの軽量モデルまで幅広くラインナップしています。創業して12年間、全世界で販売台数400万台以上業界トップクラスの販売実績を達成でき、長期にわたって幅広いユーザー様に信頼されています。
2、非常用持ち出しバックを準備しよう
地震に備えて非常用持ち出しバッグを準備する必要性は、災害時の安全と生存を確保するために非常に重要です。地震が発生すると、短時間で避難しなければならない場合があります。このようなとき、必要な物資がまとめてある非常用持ち出しバッグがあると、すぐに行動を起こすことができます。
特に、夜間や慌ただしい状況であっても、バッグを掴んで出るだけで最低限の物資を持って避難できます。
地震直後は救援がすぐに到着しない可能性があります。そのため、最初の72時間(3日間)は自力で生存するための物資が必要です。非常用持ち出しバッグには、以下のようなものを準備しておくとよいでしょう。
- 飲料水(500ml〜1Lのボトルを数本)
- 保存食(カンパン、クラッカー、缶詰など)
- 救急セット(包帯、消毒液、絆創膏など)
- 防寒具(ブランケットやアルミシート)
- ラジオと予備の電池(情報を得るため)
これらの物資があれば、避難所に行くまでの間や、避難所での生活の初期段階において、必要最低限の生活を確保できます。
まとめ:災害リスクを把握した上で対策を考えよう
今回は、土地の履歴から液状化のリスクと津波時の浸水リスクを知る方法と、地震の対策をご紹介しました。日本は地理的な条件により今後も地震の発生は避けられませんが、事前に対策を行う事で被害を小さくすることは可能です。これから自宅の購入を検討している方も、既に自宅をお持ちの方も、改めて防災対策を考えてみましょう。